呼吸と自律神経
- 聡範 藤原
- 6月20日
- 読了時間: 3分
私たちは普段、呼吸をあまり意識せずにしています。
でも実は、呼吸の仕方ひとつで心も体も大きく変わることをご存知でしょうか?
この記事では、「呼吸」と「自律神経(交感神経と副交感神経)」の深い関係について、図を交えながらわかりやすくお伝えします。
自律神経ってなに?
自律神経とは、自分の意思ではコントロールできない体の機能を調整する神経のことです。たとえば、
心拍数
血圧
体温
消化のはたらきなどを24時間365日コントロールしてくれています。
先日のブログでも書きましたが、
自律神経は大きく分けて次の2つがあります。
● 交感神経(こうかんしんけい)
「活動モード」の神経です。緊張したり、集中したり、体を動かすときに働きます。
心拍数が上がる
血圧が上がる
筋肉に血液が流れるなどの反応が起きます。
● 副交感神経(ふくこうかんしんけい)
「休息モード」の神経です。リラックスしたときや眠るときに働きます。
心拍数が下がる
血圧が下がる
内臓の動きが活発になるといった反応が起きます。
呼吸が神経に与える影響とは?
では、ここで本題の「呼吸」との関係です。
実は、呼吸にはこんな特徴があります。
吸うと交感神経が優位になり、吐くと副交感神経が優位になる。
この仕組みを活かすことで、体のスイッチを自分で切り替えることができます。
● 吸う=交感神経優位
心拍数が上がる
身体が「戦う・逃げるモード」に入る
シャキッと目が覚める
これは、緊張やストレス時に起きやすい反応です。
● 吐く=副交感神経優位
心拍数が下がる
身体が「落ち着くモード」になる
眠気や安心感が出る
つまり、「吐く呼吸」を意識するだけでリラックスにつながるのです。
図でみる「呼吸と自律神経の関係」

この図を見ると、「吸う」「吐く」によって働く神経が変わることが一目瞭然ですね。
呼吸を変えるだけで、毎日が変わる
呼吸が浅くて速いと、知らず知らずのうちに交感神経ばかりが働いてしまい、体が常に緊張
状態になります。
逆に、ゆっくりとした深い呼吸は副交感神経を優位にし、心身を整えるカギになります。
たとえば…
緊張しているとき → 「ゆっくり吐いて、2倍の時間で吸う」
イライラしているとき → 「4秒吸って、8秒かけて吐く」
寝る前 → 「吐くことに意識を集中する」
こんな風に呼吸を意識するだけで、自律神経が整いやすくなるんです。
呼吸は“今ここ”を感じるツール
忙しい日々や不安の多い生活では、どうしても頭の中が「過去」や「未来」に引っ張られが
ちです。
そんなとき、呼吸に意識を向けることで、“今ここ”に戻ることができます。
呼吸は、唯一「自分の意思でコントロールできる自律神経の入り口」。
だからこそ、整え方を知っておくと、日常がぐっと楽になります。
最後に:あなたの呼吸、浅くなっていませんか?
今、あなたの呼吸はどんな感じですか?
肩が上がるような呼吸になっていませんか?
吸ってばかりで、吐くのを忘れていませんか?
一度立ち止まって、「ふ〜〜〜っ」とゆっくり息を吐いてみてください。
それだけで、自律神経は少しずつ整い始めます。
身体の痛みや不調も、実は呼吸の質が関係していることがあります。
呼吸を整えることで、あなたの未来の身体も変わっていくかもしれません。
Comments