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膝痛の原因は「膝」ではなかった?

膝痛

——見落とされがちな“骨盤の動き”と膝痛の深い関係——


「最近、歩き始めが痛い…」「しゃがむ時に膝がズキッとする…」「階段がつらい」

そんな膝の悩みを抱えている方はとても多いです。


特に50代を過ぎたあたりから、膝の痛みを感じる女性は一気に増えてきます。


ですが、実はあなたが痛みを感じている “膝そのもの” が悪いとは限りません。


多くの場合、「膝ではなく、骨盤の動きが悪いこと」が痛みの本当の原因になっています。


一見すると膝と骨盤は離れた場所に見えますが、身体はパーツごとに独立して動いているわけではありません。


ひとつが固まると、負担は必ずどこかに跳ね返ってくる


——その典型例が 「骨盤の不動 → 膝の故障」 なんです。


今回は、膝が痛くなる本当の理由と、あなたが“今からできる改善方法”を専門家の視点から丁寧にまとめていきます。


安心して、ゆっくり読み進めてください🌿



■ そもそも「骨盤が動かない」とはどういう状態?


骨盤が動かないというのは、


◾️前後に傾ける動きが小さい

◾️左右にスライドしない

◾️股関節のはまりが悪くなる

◾️腰や背中が固まり“代わりに動く場所がなくなる”


こうした状態のことを指します。


本来、骨盤は歩く・立つ・しゃがむなど、日常のあらゆる動作の“起点”となる部分です。


身体の土台である骨盤が動かなくなると、本来なら骨盤が吸収するはずの衝撃やねじれが、そのまま 膝へダイレクトに流れ込んでしまう のです。


その結果、

・膝の内側が痛む

・階段の降りが怖い

・膝の曲げ伸ばしがスムーズにいかない

・立ち上がりでグキッとくる


といった症状につながります。



■ なぜ骨盤が動かなくなるのか?よくある3つの原因


膝痛のある方に共通しているのは、骨盤周りの筋肉がガチガチに固まっているという点です。


特に多い原因は次の3つ。


① 長時間の座り姿勢

デスクワーク、車の運転、家事…座る時間が長いと、骨盤は後ろに倒れやすくなり、股関節は動かなくなります。


② 運動不足による筋力低下

骨盤には身体を支える“インナーマッスル”が多くあります。

ここが弱くなると、骨盤が正しく動かなくなり、膝が代わりにねじれていきます。


③ 呼吸が浅く、背骨が硬い

胸が開かず呼吸が浅い人は、背骨が動かず骨盤の動きも連動して悪化します。

特に女性に多い特徴です。


これらの原因が積み重なると、膝は「本来の仕事ではない動き」をさせられ続ける状態 になります。


膝は本来、“前後に曲げ伸ばしするだけの関節”。


しかし、骨盤が動かないと…

☑ 本来必要ない「ねじれ」

☑ 余計な「横の動き」

☑ 歩くたびに加わる「衝撃吸収の負担」


こうした余計な動作を全て請け負うことになります。


こうして膝は限界を迎え、痛みという形であなたにSOSを出すのです。



■ 膝が痛い人の約8割に見られる“共通の姿勢”


膝痛の方の多くに共通する姿勢があります。


それは…


骨盤が後傾し、背中が丸くなり、太もも前に力が入りやすい姿勢。


この姿勢だと、膝が常に前へ押し出され、歩くたびに膝への負担が蓄積します。


実際、スタジオでも、膝痛を訴える方の多くが

「膝よりも骨盤周りをほぐすだけで痛みが軽減する」

というケースが非常に多い。


これは膝自体に問題があるのではなく、骨盤の位置と動きが整うことで、膝への負担が正常化するということを意味します。



■ 膝痛が改善しやすい人と改善しにくい人の違い


膝痛は“膝を触るだけでは治らない”ケースがほとんどです。


逆に言えば、骨盤が動けば痛みは引いていきます。


▶ 改善しやすい人

◾️骨盤の動きを意識できる

◾️股関節を柔らかくすることを続けられる

◾️呼吸の改善にも取り組む

◾️「変わりたい」という意思がある


▶ 改善しにくい人

◾️膝だけを気にしてしまう

◾️骨盤や背骨を動かす習慣がない

◾️座り姿勢のクセを変えない

◾️「歳だから仕方ない」と諦めてしまう


もちろん、どちらも悪いわけではありません。


ただ一つだけ言えるのは、膝より先に骨盤を整えた方が効率が良いという事実


膝をマッサージして良くならない理由は、膝“だけ”を見てしまっているからなんです。



■ 今日からできる!膝痛を減らす“骨盤の動かし方”


ここからは、あなたが自宅で今日からできる改善方法を紹介します。


どれも簡単で、効果が出やすいものを厳選しています。



① 骨盤前後ゆらし(1日30秒)

椅子に浅く座って

・骨盤を前に倒す(腰を軽く反る)

・骨盤を後ろに倒す(背中を丸める)

これをゆっくり10回。


ポイント:

◾️腰ではなく“骨盤そのもの”を動かすイメージで

◾️呼吸は止めない



② 股関節ほぐし(内回し・外回し)

太ももの付け根に手を当て、小さな円を描くように股関節を回す。


ポイント:

◾️膝を動かすのではなく“股関節を主役”に

◾️痛気持ちいい範囲でOK



③ 呼吸リセット(胸を開く練習)

仰向けで手を胸に当て、息を吸うときに“胸がふわっと広がる”感覚を作る。


ポイント:

◾️お腹ではなく胸を広げる

◾️息を吐くと背中と骨盤がゆるむ感覚を作る


呼吸が整うと、背骨の動きが良くなり、それが骨盤の動き改善につながります。



■ 最後に──膝を諦めないでほしい


膝は年齢とともに痛くなるもの。


そう思っていませんか?


でも膝痛の多くは、骨盤の動きが戻れば改善できる痛みです。



あなたが悪いわけでも、歳のせいでもありません。


ただ“原因を知らなかっただけ”。


どんな身体でも、気づいた瞬間から変わっていけます。


そして膝が軽くなると、毎日の散歩が楽しくなり、階段も怖くなくなり、「もっと動きたい」という気持ちが自然と湧いてきます。


あなたの膝は、もっと楽になります。そのための第一歩が 骨盤を動かすこと です。


もし自分では難しい、もっと詳しく知りたいという方は、専門家に頼ることも大切です。


膝ばかり気にして疲れてしまった方へ。


痛みの原因を正しく知り、これから先も“自分の足で歩き続けられる身体”を一緒に作っていきましょう。

 
 
 

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