運動は朝と夜どっちがいい?朝活の効果とおすすめの運動時間を解説

「運動って、朝と夜どっちがいいのか」
これって悩んだことありませんか?
最近は「朝活」という言葉もすっかり定着しましたよね。
朝早く起きてウォーキングをしたり、ストレッチをしたり、ジムに行ったり。
なんとなく、朝から身体を動かしている人って健康的なイメージがありませんか?
でも、ちょっと考えてみてほしいんです。
朝は仕事の準備で忙しい。
家族のお弁当を作ったり、子どもを送り出したり。
昼間は仕事や家事。
夜になったら疲れてしまう。
そんな毎日の中で、「朝に運動するのが一番いい」と言われても、難しい方は多いと思います。
では、本当に運動は朝にやった方がいいのでしょうか?
今回は、朝活とホルモンの関係、運動する時間帯による効果の違いを、研究を参考にしながら考えてみたいと思います。
朝活にはどんな効果がある?朝の運動がいいと言われる理由
朝活という言葉を聞くと、早起きして運動することを思い浮かべる方も多いと思います。
ウォーキング
ストレッチ
ラジオ体操
こうした活動は、健康づくりに役立ちます。
朝の運動によって、身体が温まったり、眠気が軽くなったり、気分がすっきりしたりする方もいると思います。
朝に運動時間を確保することで、仕事や家事に予定を左右されにくいというメリットもあり
ます。
でも、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。
朝活のメリットには、「朝に運動すること」と「朝の光を浴びること」の両方が関係している可能性があるということです。
この2つは、似ているようで少し違います。
朝の光とホルモンの関係|セロトニン・メラトニン・コルチゾール
「朝に運動すると、幸せホルモンが出る」
そんな話を聞いたことはありませんか?
ここでは、よく話題になる3つの物質について整理してみます。
セロトニン|朝のウォーキングで増える?
セロトニンは、気分や睡眠などに関係する神経伝達物質です。
朝の光や運動とセロトニンの関係については、さまざまな研究が行われています。
ただし、「朝に散歩すれば脳内のセロトニンが必ず増える」と単純に言い切れるわけではないみたいなんです。。
セロトニンの働きは複雑で、人の脳内での変化を直接測定することも簡単ではないからです。
ですから、朝のウォーキングで気分がすっきりすることはあっても、それをすべてセロトニンだけで説明するのは難しいかもしれません。
メラトニン|朝の光が睡眠リズムに関係する理由
メラトニンは、主に夜間に分泌が高まり、睡眠と覚醒のリズムに関係するホルモンです。
朝の光を浴びることは、体内時計を調整する重要な刺激になります。
その結果、夜に眠くなるタイミングにも影響します。
ここで大切なのは、朝の光による体内時計への作用と、朝の運動そのものの効果は区別して考える必要があるということ。
朝の光を浴びるために、必ずしも激しい運動をする必要はありません。
外に出て少し歩く。
ベランダや庭で朝の光を浴びる。
そんなことからでも、生活リズムを整えるきっかけになります。
コルチゾール|朝の覚醒と運動の関係
コルチゾールは、ストレスに関係するホルモンとして知られています。
でも、決して悪者ではありません。
血糖の調節やエネルギーの利用など、身体に必要な働きをしています。
コルチゾールには日内リズムがあり、一般的に朝の時間帯に高くなる傾向があります。
起床後に一時的に増加する「コルチゾール覚醒反応」も知られています。
ただし、これは身体がもともと持っている生理的な仕組みです。
朝に運動することで、必ずホルモンのバランスが整うという意味ではありません。
運動は朝・昼・夜のどれが効果的?研究から考える
運動する時間帯によって、健康への効果は変わるのでしょうか?
2022年に発表された35研究を対象としたレビューでは、朝・昼・夜のどの時間帯が健康に最もよいのか、一貫した結論は得られませんでした。
また、2023年の研究レビューでも、筋力や持久力の改善について、特定の時間帯が明確に優れているとはいえないと報告されています。
ただし、運動する時間帯によって、身体の反応がまったく変わらないわけではありません。
例えば、体温や覚醒度、筋力の発揮しやすさなどには、1日の中で変化が見られることがあります。
競技スポーツでは、運動する時間帯と試合や測定の時間帯を合わせることが役立つ可能性も研究されています。
でも、健康づくりを目的とした運動ではどうでしょう?
僕は、全員が同じ時間帯に運動する必要はないと考えています。
なぜなら、朝に運動することが生活の負担になってしまう方もいるからです。
朝5時に起きて運動するために、睡眠時間を削ってしまう。
それでは、健康のために始めた運動が、かえって負担になるかもしれません。
大切なのは、運動だけでなく、睡眠や生活全体を考えることだと思います。
夜の運動は睡眠に悪い?寝る前のウォーキングや筋トレに
ついて
「夜に運動すると眠れなくなる」
そんな話も聞いたことがあると思います。
確かに、就寝直前に激しい運動をすると、心拍数や体温が高い状態になり、寝つきに影響する方もいます。
ただし、夜の運動がすべて睡眠に悪いわけではありません。
2018年に発表された研究レビューでは、夕方から夜の運動は、全体として睡眠を悪化させるものではないと報告されています。
でも、就寝1時間以内に終える激しい運動については、睡眠に悪影響を及ぼす可能性が示されています。
つまり、
夜に運動してはいけないのではなく、運動の強さや終える時間を考えることが大切ということです。
例えば、仕事終わりに軽くウォーキングをする。
夕食前に筋力トレーニングをする。
寝る前にゆっくり身体を動かす。
こうした運動が、その人にとって無理なく続けられるのであれば、夜という理由だけで避ける必要はありません。
ただし、運動後に目が冴えて眠れない方は、時間帯や運動強度を調整してみるといいでしょう。
運動するおすすめの時間帯は?生活スタイル別の考え方
僕がおすすめしたいのは、自分の生活の中で、運動を取り入れやすい時間を探すことです。
まぁありきたりですが・・・
朝に時間がある方
朝のウォーキングやラジオ体操などを取り入れてみる。
外で朝の光を浴びることも、生活リズムを整えるうえで役立ちます。
ただし、無理な早起きで睡眠時間を削らないようにしましょう。
家事の合間に時間がある方
掃除や洗濯が終わったあとに、5〜10分ほど身体を動かしてみる。
長い時間をまとめて確保しなくても構いません。
椅子からの立ち座りや、その場での足踏みなど、短時間でもできることはあります。
仕事が終わってから時間がある方
夕方や夜にウォーキングや筋力トレーニングを取り入れてみる。
夜だから効果がない、ということはありません。
ただし、就寝直前の激しい運動は、自分の睡眠への影響を確認しながら調整しましょう。
運動を習慣化するコツ|時間帯よりも続けられる仕組みづくり
僕が普段から大切だと思っているのは、運動を特別なイベントにしすぎないことです。
例えば、
「毎朝6時に30分ウォーキングする!」
と決めたとします。
最初は頑張れるかもしれません。
でも、仕事が忙しくなったり、家族の予定が入ったり、体調が優れなかったり。
そんな日もありますよね。
一度できなかっただけで、「もう続かない」と思ってしまうのはもったいない。
それよりも、
朝に時間があれば10分歩く
家事のあとに5分身体を動かす
仕事終わりに余裕があれば筋力トレーニングをする
忙しい日は短時間の運動に切り替える
そんなふうに、生活に合わせて調整できる方が続けやすいのではないでしょうか。
運動の効果は、時間帯だけで決まるものではありません。
どんな運動を、どれくらいの強さで、どれくらい続けているのか。
そういったことも大切です。
だから僕は、「運動する時間を固定すること」よりも、「運動できる仕組みを作ること」をおすすめします。
もちろん、毎日同じ時間に運動することで習慣になりやすい方は、その方法でもいいと思います。
大切なのは、自分に合った方法を見つけることです。
まとめ|朝活にこだわらず、自分に合った運動時間を見つけよう
朝活には、たくさんのメリットがあります。
朝の光を浴びることで体内時計を整えるきっかけになったり、朝に身体を動かすことで気分がすっきりしたり。
朝に運動する習慣が合っている方は、ぜひ続けてほしいと思います。
でも、朝活ができないからといって、健康づくりに不利だと決まったわけではありません。
自分の生活の中で、無理なく運動できる時間を見つけること。
そして、それを少しずつ続けていくこと。それが大切です。
「何時に運動するか」よりも、「どうやって運動を続けるか」。
朝活という言葉にとらわれすぎず、自分の生活に合った運動習慣を作ってみませんか?
参考資料
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
2022年:運動時間帯と健康効果を検討した35研究のシステマティックレビュー
2023年:運動時間帯と筋力・持久力の改善を検討した研究レビュー
Stutz J, et al. Effects of Evening Exercise on Sleep in Healthy Participants: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine, 2019(オンライン公開2018年)
※本記事は研究結果を参考にした一般的な健康情報です。運動の効果や適切な時間帯には個人差があります。




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