筋膜リリースって効果あるの?「筋膜を剥がす」の意味を解説

「筋膜が硬くなってるんですかね?」
「筋膜リリースした方がいいですか?
お客様から質問をされることがあります。
フォームローラーやマッサージガンなども一般的になり、自宅で筋膜リリースをしている方も多いと思います。
でも、そもそも筋膜とは何なのでしょう?
そして、フォームローラーでゴリゴリすると、本当に筋膜が「剥がれる」のでしょうか?
今回は、
「筋膜リリースって、本当に効果あるの?」
という疑問について、なるべく専門用語を使わずに解説していきます。
目次
そもそも筋膜とは?
筋膜は「全身タイツ」のようにつながっている?
筋膜リリースとは?
筋膜は本当に「剥がれる」の?
筋膜リリースで身体が柔らかくなるのはなぜ?
フォームローラーは意味がない?
痛いところをゴリゴリすればいいわけではない
大切なのは「ほぐした後」
まとめ|筋膜だけで身体を考えない
1.そもそも筋膜とは?
まず「筋膜」について簡単に説明しましょう。
筋膜という名前から、
「筋肉の表面を包んでいる薄い膜」
をイメージする方が多いと思います。
もちろん、それも間違いではありません。
ただ、身体の中にある膜状の組織は、単純に筋肉の表面を覆っているだけではありません。
筋肉や筋肉の束を包んだり、組織同士の間に存在したり、身体の中で力を伝えることにも関係しています。
そのため、
「筋肉の上にサランラップのような膜が1枚乗っている」
というほど単純な構造ではありません。
身体の中に立体的に広がっている組織、と考えた方がイメージしやすいでしょう。
2.筋膜は「全身タイツ」のようにつながっている?
筋膜について調べると、
「筋膜は全身タイツのようにつながっています」
という説明を見かけることがあります。
確かに、一般の方がイメージするにはとても分かりやすい表現です。
ただし、ここで注意したいことがあります。
例えば、
「右足の筋膜が硬くなったから左肩が痛くなった」
「腰の筋膜を緩めれば肩まで緩む」
というくらい単純な話ではありません。
人間の身体には筋膜以外にも、
・筋肉
・腱
・靱帯
・関節
・皮膚
・神経
など、さまざまな組織があります。
さらに忘れてはいけないのが、
「感覚」と「脳」です。
身体から入ってきた情報を脳が受け取り、それに応じて筋肉を動かしています。
つまり、人間の動きは「筋膜だけ」で決まっているわけではないんです。
3.筋膜リリースとは?
一般的に「筋膜リリース」と呼ばれているものには、さまざまな方法があります。
代表的なのがフォームローラー。
硬いローラーの上に身体を乗せて、太ももやふくらはぎ、背中などをゴロゴロする方法ですね。
他にも、
・手で圧を加える
・ボールを使う
・マッサージガンを使う
など、いろいろな方法があります。
こうした刺激によって、
「身体が軽くなった」
「張りが減った」
「関節が動きやすくなった」
と感じる方もいます。
では、そのとき身体の中では何が起こっているのでしょう?
4.筋膜は本当に「剥がれる」の?
ここが今回、一番伝えたいところです。
筋膜リリースという言葉から、
「癒着した筋膜をベリベリ剥がす」
というイメージを持っている方もいるかもしれません。
フォームローラーで、
ゴリゴリ……
「痛い!!でも効いてる!!」
さらにゴリゴリ……
「よし!筋膜が剥がれた!」
こんな感じでしょうか。
でも、身体の中で本当に筋膜がベリッと剥がれている、と考えるのは少し違います。
そもそも外から身体を押しただけで組織が簡単に剥がれてしまったら、それはそれで大変です。大怪我です。。
身体に圧を加えることで何らかの変化が起こる可能性はあります。
しかし、
筋膜リリースをした
↓
癒着した筋膜が剥がれた
↓
身体が柔らかくなった
と一直線に説明するほど、人間の身体は単純ではありません。
5.筋膜リリースで身体が柔らかくなるのはなぜ?
「でも、フォームローラーをやった後、本当に柔らかくなるんだけど?」
と思いますよね。
そうなんです。
ここは否定する必要はありません。
フォームローラーなどを使った後に、
「動きやすくなった」
「張りが楽になった」
「関節が動くようになった」
と感じることはあります。
では、なぜ変わるのでしょう?
その理由として考えられるのは、筋膜だけではありません。
身体に圧が加わることで感覚入力が変化する。
痛みや張りの感じ方が変わる。
筋肉の緊張状態が変化する。
その結果として、関節を動かせる範囲が変わる。
こうした複数の反応が関係していると考えた方が自然です。
つまり、
「身体が柔らかくなった=筋膜が剥がれた」
ではないということ。
身体の変化と、その変化が起きた理由は分けて考える必要があります。
6.フォームローラーは意味がない?
では、
「筋膜が剥がれるわけじゃないなら、フォームローラーって意味ないの?」
と思うかもしれません。
僕はそうは思っていません。
例えばフォームローラーを使った後、
「身体が動かしやすい!」
と感じるのであれば、運動前の準備として使うのもいいでしょう。
「張っている感じが楽になる」
のであれば、セルフケアとして取り入れるのも一つの方法です。
僕自身もお客様の身体に触れたり、圧を加えたりするアプローチを使います。
問題なのはフォームローラーそのものではなく、
「筋膜を剥がさないと身体は良くならない!」
と考えすぎてしまうことです。
7.痛いところをゴリゴリすればいいわけではない
もう一つ注意してほしいのが、
「痛いほど効いている」
とは限らないということです。
フォームローラーを使っている方を見ると、
「痛いところを見つけて、そこをひたすらゴリゴリする」
という使い方をしていることがあります。
でも、強ければ強いほど効果が高くなるわけではありません。
特に、
「痛いけど我慢!」
「翌日まで痛みが残るくらいやる!」
という使い方はおすすめしません。
身体を動かしやすくするためにやっているのに、刺激を強くしすぎて身体が緊張してしまったら本末転倒です。
気持ちいい、もしくは痛気持ちいい程度。
まずはそのくらいからで十分です。
8.大切なのは「ほぐした後」
そして僕が一番伝えたいのはここです。
筋膜リリースをすることより、
「その後、身体をどう使うか」
を大切にしてほしいと思っています。
例えば、太ももをフォームローラーでほぐして股関節が動きやすくなった。
そこで終わりではありません。
せっかく動きやすくなったのであれば、
股関節を動かしてみる。
しゃがむ。
立つ。
歩く。
身体全体を使う。
僕なら、こちらまでセットで考えます。
なぜなら、
「身体を柔らかくすること」が目的ではなく、「動ける身体にすること」が目的だから。
ほぐして終わりではなく、
ほぐす
↓
動かす
↓
身体に覚えてもらう
ここまでやって初めて、セルフケアが実際の動きにつながっていきます。
9.まとめ|筋膜だけで身体を考えない
筋膜リリースは意味がないのか?
そんなことはありません。
フォームローラーやマッサージなどで、
「身体が楽になった」
「動きやすくなった」
と感じるのであれば、セルフケアの選択肢として使っていいと思います。
ただ、
「筋膜が癒着しているから痛い」
「筋膜を剥がせば身体が治る」
と一つの原因だけで身体を見る必要もありません。
人間の身体には筋膜だけでなく、筋肉、関節、神経、皮膚、感覚、脳など、さまざまなものが関わっています。
だからこそ僕は、
「どこをほぐすか?」だけではなく、「その身体をどう動かすか?」
まで考えることが大切だと思っています。
フォームローラーを使って身体が動きやすくなったら、そのまま終わらず少し身体を動かしてみてください。
立つ。
しゃがむ。
歩く。
深呼吸する。
そんな簡単な動きでもOKです。
ほぐすことがゴールではありません。
その先にある、
「楽に動ける身体」
を目指していきましょう😊




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