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身体のどこを動かせばいい?首・肩・股関節と背骨の動きが大切な理由

11 分前
読了時間: 9分
健康の鍵になる3つの関節と背骨の動き

「健康のために身体を動かしましょう!」


よく聞く言葉です。


でも、

「結局、身体のどこを動かせばいい?」


そんな疑問を持ったことはありませんか?


ウォーキング?

ストレッチ?

筋トレ?


運動の方法はいろいろあります。


でも、僕はその前に、身体のどこを動かせるようにしておくといいのかを知ってほしいと思っています。


そこで今回お伝えしたいのが、首・肩・股関節の3つです。


この3つは、さまざまな方向に動く、日常生活で重要な部位です。


そして、実はこの3つを考えるうえで、もう一つ忘れてはいけない場所があります。


それが背骨です。


なぜ、この3つを動かしておきたいのか。


背骨がどのように関わっているのか。


今回は、そんなお話です。


関節を動かすことが大切な理由とは?



人間の身体には、たくさんの関節があります。


肘、膝、足首、手首、指など。


それぞれが役割を持っています。


例えば、膝は曲げ伸ばしが中心です。


一方、肩や股関節は、曲げ伸ばしだけでなく、横に開いたり、回したりと、さまざまな方向に動くことができます。


では、なぜ関節を動かすことが大切なのでしょうか?


それは、日常生活で必要な動作を行うためです。


例えば、

  • 床に落ちた物を拾う

  • 高いところの物を取る

  • 後ろを振り向く

  • 椅子から立ち上がる


こうした動作は、一つの関節だけで行っているわけではありません。


複数の関節や筋肉が協力することで、スムーズに行えます。


だから、僕は関節を単独で柔らかくすることだけが大切だとは思っていません。


必要な動きを、必要なときに使えること。


ここが大切なんです。


首の可動域が大切な理由|振り向く・周囲を確認する動き



一つ目は首です。


首は、複数の頚椎が連なってできています。


上下を見る。


左右を向く。


首を横に傾ける。


こうした動きが組み合わさることで、頭の向きを変えることができます。


例えば、

  • 車を運転していて後方を確認するとき

  • 誰かに呼ばれて振り向くとき

  • 上にある物を確認するとき


首の動きは、日常生活のいろいろな場面で使われています。


でも、長時間スマートフォンを見たり、パソコン作業をしたりしていると、同じ姿勢が続きやすくなります。


もちろん、同じ姿勢を取ること自体が悪いわけではありません。


問題は、長い時間ほとんど動かさず、身体を動かす機会が少なくなってしまうことです。


僕がおすすめしたいのは、時々、無理のない範囲で首の向きを変えること。


ただし、首だけで無理に大きく回そうとする必要はありません。


後ろを振り向くときには、胸や背骨も一緒に動かすことができます。


首だけに頑張らせず、身体全体で振り向けること。


そんな動きも大切にしてほしいです。


肩の可動域が大切な理由|腕を上げるには肩甲骨と背骨も必要



次は肩です。


肩は、身体の中でも多方向に動く関節の一つです。


腕を前に上げる。


横に広げる。


後ろに回す。


内側や外側にひねる。


こうした動きができることで、日常生活で腕を自由に使えています。


例えば、


洗濯物を干す。


高い棚の物を取る。


髪を洗う。


洋服を着替える。


どれも肩の動きが必要ですよね。


でも、ここで知ってほしいことがあります。


腕を上げる動きは、肩関節だけで行っているわけではないということです。


肩甲骨も動きます。


鎖骨も動きます。


そして、胸郭や背骨も関わっています。


これらが協力して、腕を上げる動作が作られています。


肩を上げるときの肩甲骨や胸椎の動きを調べた研究でも、それぞれが協調して動いていることが報告されています。


つまり、肩が上がりにくいからといって、肩関節だけに問題があるとは限らないんです。


もちろん、肩そのものに原因がある場合もあります。


だからこそ、肩だけでなく、肩甲骨や背骨の動きにも目を向けることが大切だと思っています。


股関節の可動域が大切な理由|歩行・階段・立ち上がりとの関係



3つ目は股関節です。


股関節は、骨盤と太ももの骨をつなぐ関節です。


肩と同じように、さまざまな方向に動くことができます。


ただし、肩と大きく違うのは、体重を支えるという重要な役割もあることです。



例えば、

  • 歩く

  • 階段を上る

  • 椅子から立ち上がる

  • しゃがむ

  • 片足で立つ



こうした動作には、股関節の動きと筋肉の働きが関係しています。


特に、年齢を重ねても自分の足で歩き続けたい方にとって、股関節は大切な部位の一つです。


ただ、ここでも誤解してほしくないことがあります。


股関節が柔らかければ、必ず歩きやすくなるわけではありません。


動かせる範囲があっても、その動きをコントロールできなければ、日常生活で十分に活用できないこともあります。


例えば、股関節を大きく曲げることができても、椅子から立ち上がるときに身体をうまく支えられない。


そんな場合は、柔軟性だけでなく、筋力やバランス能力も考える必要があります。


股関節は、動けることと支えられることの両方が大切です。


背骨の柔軟性と動きが重要な理由|首・肩・股関節とのつながり



ここからが、僕の中では特に大切な話です。


今回、首・肩・股関節の3つを紹介しました。


でも、この3つの動きを考えるうえで、忘れてはいけない場所があります。

それが背骨です。


僕は、お客様の身体を見るときに背骨の動きをとても大切にしています。


なぜかというと、背骨は身体のさまざまな動きに関わっているからです。


例えば、後ろを振り向くとき。


首だけでなく、胸のあたりの背骨も一緒に回ることで、身体全体で方向を変えることができます。


腕を上げるとき。


肩関節や肩甲骨に加えて、胸椎や胸郭の動きも関係します。


そして歩くとき。


股関節だけでなく、骨盤や体幹の回旋など、身体のさまざまな部分が一緒に働きます。


ここで、ちょっと考えてみてください。


もし背骨の動きが少なかったら?


腕を上げるとき。


振り向くとき。


歩くとき。


身体は、ほかの部分の動きを使って目的の動作を達成しようとすることがあります。


これは必ずしも悪いことではありません。


人間の身体には、動きを調整する能力があるからです。


ただ、使える動きの選択肢が少なくなれば、動作がしにくくなる可能性もあります。


だから僕は、肩が気になる方でも背骨の動きを確認しますし、股関節が気になる方でも背骨の動きを見ます。


痛みがある場所だけを見ていても、身体全体の動きは分からない。


これは、僕が日々お客様と接する中で大切にしている考え方です。


もちろん、背骨が硬いことだけで痛みの原因が説明できるわけではありません。


でも、身体の動きを考えるうえで、背骨は見逃せない場所だと思っています。


関節は柔らかい方がいい?柔軟性だけでは不十分な理由



「身体が硬いから、もっと柔らかくしないと」


そう考えている方は多いと思います。


でも、僕は必ずしも柔らかければいいとは思っていません。


例えば、股関節が大きく動く人がいたとします。


でも、片足で立つとグラグラしてしまう。


一方、そこまで柔軟性が高くなくても、歩いたり、階段を上ったり、日常生活を問題なく送れている方もいます。


どちらが健康的でしょうか?


これを柔軟性だけで判断することはできませんよね。



大切なのは、

動く範囲があること。

その動きをコントロールできること。

必要なときに身体を支えられること。



この3つをバランスよく考えることだと思います。


厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、高齢者に対して、

筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた多要素な運動が推奨されています。


つまり、健康づくりはストレッチだけでも、筋トレだけでもなく、さまざまな身体の能力を使っていくことが大切なんです。


自宅でできる簡単な運動4選|首・肩・股関節・背骨を動かそう



では、実際に何をすればいいのでしょうか?


今回は、日常生活に取り入れやすい動きを紹介します。



① 首と背骨|身体全体で振り向く


椅子に座って、背筋を無理に伸ばさず楽な姿勢を取ります。


そこから、顔と胸を一緒にゆっくり右へ向けます。


次に左へ。


首だけを強くひねるのではなく、胸の向きも少し変えることを意識してみましょう。


左右3〜5回程度。


痛みやめまいが出ない範囲で行ってください。



② 肩と肩甲骨|腕をゆっくり上げる


椅子に座ったままでも構いません。


両腕を無理のない範囲で前から上げてみましょう。


肩だけでなく、肩甲骨も自然に動くようにします。


胸や背骨も少し動いて構いません。


腰を大きく反らして無理に腕を上げる必要はありません。


ゆっくり5回程度から始めてみましょう。



③ 股関節|椅子からの立ち座り


椅子に浅めに座り、足を床につけます。


少し身体を前に傾けながら、ゆっくり立ち上がります。


そして、ゆっくり座ります。


股関節を曲げ伸ばししながら、脚で身体を支える運動です。


最初は3〜5回程度でも構いません。


不安がある方は、安定した机や手すりなどを利用してください。



④ 背骨|呼吸に合わせて動かす


椅子に座り、息を吐きながら背中を軽く丸めます。


次に、息を吸いながら胸を無理のない範囲で起こします。


胸や背中が動く感覚を意識してみましょう。


呼吸を止めずに、ゆっくり5回程度。


大きく動かす必要はありません。


※いずれの運動も痛みを我慢して行うものではありません。首の強い痛み、しびれ、めまい、関節の強い痛みなどがある場合は無理をせず、医療機関へ相談してください。


まとめ|首・肩・股関節と背骨を動かし、年齢を重ねても動ける身体へ



今回は、僕が大切だと考えている3つの部位についてお話ししました。


首。


肩。


股関節。


どれも日常生活に欠かせない動きを担っています。


そして、その動きを考えるうえで忘れてはいけないのが背骨です。


でも、この3つだけを動かしていればいいということではありません。


膝も足首も、手首も肘も、それぞれ大切な役割があります。


身体は、いろいろな関節が協力して動いています。


だからこそ、僕は一つの場所だけにこだわらず、身体全体を動かすことをおすすめしたいんです。


身体が硬いからダメ。


柔らかいからいい。


そんな話ではありません。


必要なときに、必要な方向へ、自分の身体を動かせること。


そして、その動きを支えられること。


これが、年齢を重ねても自分の身体で好きなことを楽しむために、大切な要素だと思っています。


まずは今日、首・肩・股関節、そして背骨を少し動かしてみませんか?


大きく動かさなくても構いません。


今の自分の身体がどんなふうに動くのか、感じるところから始めてみましょう。



参考資料

  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

  • WHO. WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour. 2020.

  • Scapulohumeral rhythm and associated spinal motion. Clinical Biomechanics, 2008.

  • Characteristics of the scapula movement during shoulder elevation depend on posture. Journal of Physical Therapy Science, 2022.

※本記事は解剖学・運動学の知見を参考にした一般的な健康情報と、僕自身の指導経験に基づく考えをまとめたものです。関節の可動域や運動の適切さには個人差があります。

 
 
 

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